中欧を巡る旅(5)---ウィーン(その2)
中欧を巡る旅の第5回目---ウィーン編、その2です。
この日は1日観光に使いましょう、ということで早起きできれば、シェーンブルン宮殿(Schloss Schönburn)に行ってみたいと思います。人気観光地の一つですので、早めに入館するのがいいかもしれません(8:30 a.m.より開園)。
市内に戻って、午後は個人的にはウィーンイチオシのkhmこと「美術史美術館」(と自然史美術館)に行きましょう。ご飯は、どこかで日本ではなかなか食べられないケバブ(もしくはギュロス。前者はトルコ、後者はギリシャ料理としてカテゴライズされていることが多いですが、基本は同じ料理です。そもそもちょっと前まではギリシャはオスマントルコの一部でしたので本質的な違いはありません)あたりで食事をしてから美術館に臨みたいと思います。
美術史美術館は、人によっては「世界三大美術館」に数える人もいるくらいです(あとの残りはパリのルーブル美術館とロンドンの大英博物館)。どちらも行ったことがありますが、ここが一番優雅かと思います。さらには、その辺に超名画がぽろっと展示してある、という印象です。ルーブルのように、すごいものをよりすごく見せている、という感じはないかな。さりげなく、そのまま置いてあるという展示です。
美術品を見るのは、実はものすごく疲れます。歩き疲れるというのもあると思いますが、多くの情報を集中して見るということをするので、脳みそそのものがものすごく疲れていると思います。
疲れたら、必要なのは、甘いもの、ということで、カフェブレイクはもちろん、館内にあるカフェ・ゲルストナーで決まりです。
こ、こんなところで、お茶していいんですか!という感じの優雅な空間です。オルセーにあるレストランも素敵ですが、ここも素晴らしい。是非経験して欲しいところです。ちなみに、私がここを訪れた時は、ここでパーティがあったらしくて、入店できず。代わりに、オーストリア生まれのレッドブルを飲みました(笑)。そんなものが売ってたの?と思いかもしれませんが、ここの売店に行きましょう。売ってます。ついでに、お土産はここで買うのがかっこいいのではないかと思います。
広場を挟んで自然史美術館があります。恐竜さんたちとかもいますので、是非こちらも。お土産屋さんもなかなかの充実ぶり。「生き物系はちょっと・・・」というのでしたら、他にもこの辺りは、そもそもミュージアムクオーターなので、レオポルト美術館、ルードヴィヒ財団近代美術館などがありますので、お時間ある限り。
別にウィーンに限った話ではありませんが、食事をどこで取るか、というのはなかなか難しい。ミシュランの三ツ星から適当に見繕って、ってことはいろんな意味でそうそう簡単にはできないことでしょうし(予算と予約状況)、かといって、せっかく来たのだから、その辺りで、っていうのも当たればいいけど、そうでないことも多いので、ここは旅行者らしく、Trip Advisorで選んでみる、とか、ローカルの口コミを重視するならYelp(オーストリアでも使えます)あたりで検索してみるものいいかもしれません。旅行者向きなら、無論前者。地元っぽくお店を探すなら、後者がいいかも。ただし、より地元民が行くようなところですと、ドイツ語でしか書いてなかったりします(でも、翻訳機能もありますよ!)
他の都市にもありますが、ウィーンにも「ウィーンカード」(ドイツ語ではWien-Karte)という、「市内の交通機関丸ごと無料、美術館とか入り放題、イベント無料や割引ありまくり」ってのがあります。他の都市はよくわかりませんが、ここのはかなりお得そうです。今回のプランだと48時間(実質2泊3日用)がオススメかなぁ。これがあれば、切符も買わなくても済むし、ディスカウントも様々、さらにはこれを買ったから、ちょっとでも元を取ろう!という気になってアクティブに動けるような気もします(笑)。なお、こちらのカード、ヨーロッパでの類似のカードの中では最も評価の高いものだそうです。
ちゃんと日本語での解説があるのは素晴らしい。
もう一泊して、明日はプラハに向かいます。
中欧を巡る旅(4)---ウィーン(その1)
さて、いよいよ、オーストリアの都、ウィーンです。
ブダペストからは、実は船でウィーンに、というドナウ川クルーズもありますが、時間がかかるのと、ちょっとお高い、さらには、毎日運行されているわけでもないので、あまりお勧めはできないかな。
さてさて、ウィーンですが、ここでもまずはあまり考えず、ホテルに向かいましょう。そのあとで、時間帯にもよりますが、お昼ご飯としては、まずはお約束のヴィーナー・シュニッツェルを試してみたいところです。もう、これは激ウマ、絶対に食べないとダメ・・・・かというとまあ、そこまでではないと思います(笑)
↑こんな感じです。
レモンを絞っていただきます。話のネタとして、一度は、っていうくらいでいいと思います。有名店としては、ここ。フィグルミュラーというのが人気です。私が食べた店の名前は忘れてしまいましたが、細い路地、外で食べました。
この時点で、何時なのか、結構問題です。お昼ご飯と言っても、2時、3時あたりになることもあります。短い時間であちこち回るのもいいかもしれませんが、あまり欲張らない方がいいかな、とも思います。そんな感じですので、王宮あたりでもいいし、市立公園あたりを散歩するのも、街を歩くのもいいかもしれません。
ちょっと休憩しましょう。
ウィーンといえば、(多分)カフェ。ザッハートルテの「ザッハー」もあるし、老舗カフェのデーメルなんかもあります。ウィーンの目抜き通りはケルントナー通り、グラーベン通り、コールマルクトあたりでしょうか。見た目判断で多分いいような気もします。お疲れの感じかもしれませんので、甘いものを摂取しつつ、天気が良ければ、通りでお茶するのもいいのではないでしょうか。
そのあとは、ちょっとウィーンの中心であるシュテファン寺院でも見学しましょうか。高いところが好きなら、塔に登ることもできるはずです。工事してなければ、ですが(笑)。カタコンベもあります。塔はさすがに時間制限もありますが、寺院の方は結構遅くまでやっていますので、ゆっくりどうぞ。
夕食は、プラフッタ(Plachutta)という、これまた名物料理を出すお店があります。
せっかくウィーン!ということで、クラシックを聴いてみるのもいいかもしれません。そういえば、シュテファン寺院の前で、(どんな人が演奏しているのかわかりませんが)クラシックコンサートのチケットを販売している人たちがいました。
そんなこんなで、ウィーン(その2)に参ります。
中欧を巡る旅(3)---ブダペスト
中欧を巡る旅(3)
日本から午前中の便でヨーロッパ入りすると、たいていの場合、その日の夕方に到着します。ということで、到着後は、何はともあれまずホテルに向かいます。
ホテルに荷物を置いたら、(ホテルは基本的には歩いて街中へ行けるような、便利なホテルをお勧めします)早速夕食を食べに行きましょう。ガイドブックに載っているようなお店でもよし、たまたま見つけたようなお店でもよし、あるいはホテルの人に聞くという手もあります。ともあれ、ハンガリーですと、「王のワインにして、ワインの王」であるトカイワインを試してみたいところです。甘口の貴腐ワインですが、濃厚なワインは、ルイ14世も嘘は言ってないな、と思えるはずです。他にも、グヤーシュやハレースレーなど煮込み系のスープも試してみたいところ。ともあれ、初日ですのであまり無理せず、さっさと寝るのが良いでしょう。
起きたら、1日ブダペストデーです。幾つかmust-visitはありますが、ブダ地区(ドナウ川を挟んで西側、山側がブダ地区です)の王宮の丘のエリアにあるマーチャーシュ教会(マタイ教会)は是非見たいところ。
ペスト地区では、聖イシュトヴァーン大聖堂、中央市場あたりも見ておきたいところですが、個人的なイチオシはヨーロッパ最大級のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)でしょうか。なお土曜日は休みです(安息日)、さらには冬期だと昼過ぎには閉まってしまうので、ご注意。
温泉もあります。男女別、水着、着用の有無などありますので、確認して。
さて、明日はウィーンに向かいます。早めにチケットを手配しておくのがいいなら、トラベルエージェンシーに行くか、ホテルで相談が良いかな。いきなり行っても、待てば購入できます。
中欧を巡る旅(2)
中欧を巡る旅、その2です。
とりあえず、こんな感じで旅程を立ててみましょう。条件としては;
という感じで。
関空からですと(成田からでも似たり寄ったりです)、オランダ経由(KLM)やドイツ経由(Lufthansa)、フィンランド経由(FinnAir)なんかがあります。今回は、フィンエアのヘルシンキ経由で行くことにしましょう。この便ですと、関空をおよそお昼の12時に、ヘルシンキのヴァンター空港を経由して、その日の夕方に到着することになります。
さて、どの都市から行くか、ですが、プラハかブダペストがいいと思います。ウィーンもいいのですが、プラハとブダペストの中間地点にウィーンはありますので、チェコのプラハか、ハンガリーのブダペストからヨーロッパ入りし、ウィーンを経由して、どちらかの都市から、例えば上記のようにフィンエアを使うなら、ヘルシンキ経由で帰国、ということになります。というわけで、今回はブダペストから入ります。
こんな風にしてみましょう;
2日目:ブダペスト満喫
3日目:電車でウィーンへ(3時間ほどでウィーンに着きます)
4日目:ウィーン満喫
6日目:プラハ満喫
8日目:日本到着
おお、見事に1週間になりました。それぞれの都市間は、鉄道で3、4時間ほどです。バスでも行けますが、鉄道の方がヨーロッパらしくていいと思います。ちなみに、ブダペストとウィーンの間にはスロバキアの首都であるブラティスラバがあります。もう一泊するのなら、ここで途中下車してブラティスラバで一泊もいいでしょう。ただしあまりブラティスラバは大きい都市ではないですし(人口は40万人ちょっとです。ちなみにこれは大阪の枚方市とほぼ一緒)、観光都市としては目玉がちょっと弱いのでスキップしてもいいでしょう。もし一泊してここからウィーンに行くのであれば、電車よりもドナウ川を上るのもいいと思います。これはなかなか面白いですよ。なお、この二つの街は世界で最も接近した首都同士だそうです。そんなこともあって、ウィーンから日帰りでブラティスラバへ行くというプランもありですね。
そんな感じで、次はブダペストのハイライトを見ていきたいと思います。
中欧を巡る旅(1)
「中欧」という言い方も、だいぶこなれてきた感があります。
こんなことをわざわざ言うのは、かつてはヨーロッパは「西」と「東」とに分かれており、これから挙げるチェコ(冷戦当時は「チェコスロバキア」でしたよ!)もハンガリーは「東」に、オーストリアは「西」に配属されていました。かのW. チャーチルの言うところの「鉄のカーテン」というやつがあったんですね。かつては。ちなみに、このカーテンはドナウ川を挟んでおり、おそらく簡単には下流へ、上流へと行けない場所でした。今はこんな感じ。
ま、昔話はいいとして、中欧諸国はほとんど直行便がないこともあって、メジャー度から言うと、やはり少しランクは下になっちゃいます。ビジネスとしても、かつてはハンガリーにスズキが率先して工場を作ったなんてこともありましたが、なかなかロンドン・パリ・オランダあたりの主要国の壁を崩せずにいます。しかし、ウィーンは言うまでもなく、ブダペストも、プラハも観光地としては一級です。街の魅力も、これまた一級品です。歴史も、文化も、愛も死もある、街です。
というわけで、今回は1週間の中欧の旅として、モデルツアーをやってみたいと思います。実際に、この旅程で旅をしたわけではありませんが、こんな感じで旅行できますよ、というのをシュミレートしてみたいと思います。
参考文献は、おなじみのこちら;
あ、これでもよかったな。
まっぷる ウィーン プラハ・ブダペスト (まっぷるマガジン)
- 作者: 昭文社旅行ガイドブック編集部
- 出版社/メーカー: 昭文社
- 発売日: 2016/08/09
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どちらも電子書籍として購入できます。元の冊子をそのまま電子化させただけなので、最低でもiPad miniクラスでないと、読むのは辛いかも。
ちょっと関係ないですけど;
プロじゃない添乗員って、いったい何者なんだろう・・・資格は持っているけど*1、持ってるだけってことかしら・・・
魔法使いと行くのはちょっと楽しそうです(笑)
*1:総合旅程管理主任者という資格が海外旅行添乗員をする場合には必要になります
【フィリピン】マニラの世界遺産
フィリピンには、幾つかの教会が世界遺産として登録されています。これらは、1993年に登録されたもので、「フィリピンのバロック様式教会群」(Baroque Churches of the Philippines)と名称付けられています。
そのうち、首都マニラには、イントラムロスにサン・アグスチン教会(San Agustin Church)があります(つまり首都マニラ以外にも世界遺産に登録された教会はあるという事です)。
内部はこんな感じです。
バロックの教会らしく、なかなかに派手な感じですが、個人的には、ここだけではあまり惹かれることはありませんでした。ちなみに、フィリピンは、東南アジアというより、アジア地域では珍しいほぼカトリックの国の一つです。かつては「唯一の」だったのですが、現在ではもう一つ、ほぼカトリックの国が最近できましたので、この「唯一の」という文字が取れました。さて、どこの国でしょう?(答えは、ページの最後に)
この建物の隣には、博物館のような部分があり、実はこちらの方がメインでした。
入場料を払って、中に入ると、ちょっとしたお土産やさんがあって、まあ、こんなもんかな、という印象だったのですが、ここからが本番。さらに奥に入ると、少し暗くなった部屋に、今までここで働いていた司教たちの墓がずらっと並んでいました。この教会は16世紀からですので、500年以上になります。圧巻という印象でした。全く期待していなかっただけに、印象はかなり強かったです。
肝心の中の様子は、撮影禁止だったのか、もしくは暗すぎて撮影できないほどだったのかは覚えていませんけれど(後者の可能性が高いです。もしくは、フラッシュ禁止)、手元の記録には残っていませんが、非常に濃密な空気があり、圧倒されました。これに近い印象があったのは、日本の高野山です。特に、奥の院へのエリアはその濃密さに、空気の違いを感じました。まさに別世界だった印象がありました。
マニラに観光に行く、というのはおそらくそれほどメジャーではないかもしれません。重要などころですから働きに行くというのは多いと思われます。とはいえ、もし行かれたなら、見に行ってみる価値は十分にあると思います。非常に自由な雰囲気の教会を見てみるもの、これまた興味深いと思われます。
答え:「東ティモール」です。ここは、ポルトガルの影響が強く、今でもほぼ全ての国民がカトリックです。独立の際にも、教会のサポートが非常に強かった、ということもあったようです。
東海道を京都から江戸へ
「東海道を歩くガイドブック」はそこそこありますが、基本的には全部お江戸・日本橋がスタートなので、京都住まいのものとしては、面白くもなんともないです。
ですので、逆というか、京都(京師)からスタートするのが正しいと思っていますので、それの順番を書いておきます。
- 京師(京都府京都市)
- 大津宿(滋賀県大津市)
- 草津宿(滋賀県草津市)
- 石部宿(滋賀県湖南市)
- 水口宿(滋賀県甲賀市)
- 土山宿(滋賀県甲賀市)
- 坂乃下宿(三重県亀山市)
- 関宿(三重県亀山市)
- 亀山宿(三重県亀山市)
- 庄野宿(三重県鈴鹿市)
- 石薬師宿(三重県鈴鹿市)
- 四日市宿(三重県四日市市)
- 桑名宿(三重県桑名市)
- 宮宿(愛知県名古屋市熱田区)
- 鳴海宿(愛知県名古屋市緑区)
- 知鯉鮒宿(愛知県知立市)
- 岡崎宿(愛知県岡崎市)
- 藤川宿(愛知県岡崎市)
- 赤阪宿(愛知県豊川市)
- 御油宿(愛知県豊川市)
- 吉田宿(愛知県豊橋市)
- 二川宿(愛知県豊橋市)
- 白須賀宿(静岡県湖西市)
- 荒井宿(静岡県湖西市)
- 舞坂宿(静岡県浜松市)
- 浜松宿(静岡県浜松市)
- 見附宿(静岡県磐田市)
- 袋井宿(静岡県袋井市)
- 掛川宿(静岡県掛川市)
- 日坂宿(静岡県掛川市)
- 金谷宿(静岡県島田市)
- 嶋田宿(静岡県島田市)
- 藤枝宿(静岡県藤枝市)
- 岡部宿(静岡県藤枝市)
- 丸子宿(静岡県静岡市駿河区)
- 府中宿(静岡県静岡市葵区)
- 江尻宿(静岡県静岡市清水区)
- 興津宿(静岡県静岡市清水区)
- 由井宿(静岡県静岡市清水区)
- 蒲原宿(静岡県静岡市清水区)
- 吉原宿(静岡県富士市)
- 原宿(静岡県沼津市)
- 沼津宿(静岡県沼津市)
- 三島宿(静岡県三島市)
- 箱根宿(神奈川県足柄下郡箱根町)
- 小田原宿(神奈川県小田原市)
- 大磯宿(神奈川県中郡大磯町)
- 平塚宿(神奈川県平塚市)
- 藤沢宿(神奈川県藤沢市)
- 戸塚宿(神奈川県横浜市戸塚区)
- 保土ヶ谷宿(神奈川県横浜市保土ヶ谷区)
- 神奈川宿(神奈川県横浜市神奈川区)
- 川崎宿(神奈川県川崎市川崎区)
- 品川宿(東京都品川区)
- 日本橋(東京都中央区)
京都府が一箇所だけというのも、まあ当然といえば当然かもしれません。
ここでもやっぱり長い静岡県。53次中22箇所が静岡県にあります。仕方ありませんよね。 もっとも江戸時代では、「静岡県」ではなく「遠江・駿河・伊豆」の三県でしたが。面白いのは、「静岡市」がダントツに多いことでしょうか。これは、お隣の「清水市」と合併してしまったので、結果として多くなってしまったということもあると思います(区単位では、静岡市清水区が4つで最多)。