中欧を巡る旅(7)---プラハ(その2)
中欧を巡る旅(7)---プラハ(その2)です。
午前中は、橋を渡ってプラハ市の西岸に行きましょう。目当ては、もちろんプラハ城、そして聖ヴィート大聖堂です。そして、ストラホフ修道院の「哲学の間」「神学の間」あたりも見ておきたいところです。たっぷり午前中かけて。
午後は、幾つかチョイスがあると思います。美術館めぐりもいいでしょう(プラハにはミュシャの美術館があります)。でもここはまた、カフカの街でもあります。てな訳で、ユダヤ人地区をお勧めしておきます。数々のシナゴーグ、そして、ユダヤ人墓地は必見というほかはありません。いろいろな意味で、重厚な経験ではないかと思います。日本にいると、文化としてのユダヤを肌で感じることはなかなかないと思いますが、このような場所を見ると、やはりヨーロッパの文化の一角を担っていたのだなと思わされます。
この日は、ほぼ、事実上最後の食事になると思います。是非良いレストランで、最後の晩餐を楽しみたいと思います。
明日は、プラハを離れ、日本に向かいます。
中欧を巡る旅(6)---プラハ(その1)
黄金の街、プラハ。
です。
ウィーンからは、だいたい電車で4時間ちょっとくらい。早く乗り込んで朝食を電車の中で食べるのもいいし、旅人気分で(っていうか普通に旅人ですが)駅で食べるのもいいかもしれません。独特の雰囲気を味わいたいところです。
ウィーンからプラハまでは安いチケットだと35ユーロくらいから。こちらから予約もできるようです。
一応読み方は「オービービー」ではなく「エーベーベー」ですが、Ö(オーウムラウト)の発音はドイツ語に慣れてないと難しいので、英語でAustrian Trainとか言ったほうがいいでしょう(オーストラリアントレインといっても、向こうで修正してくれると思いますw)。
ハンガリーからの列車もそうですが、ここも絶対日本ではありえない「国際列車」です。車窓を楽しみながらコーヒーでも飲みたいと思います。
ともあれ、プラハに着いたら、やはりホテルへ・・・の前に、両替、もしくはキャッシングを。ハンガリーも独自通貨ですが、ここチェコも独自通貨のコルナ(Koruna česká)です(オーストリアはユーロ)。
中央駅は、こんな感じです。
荷物を置いたら、何はともあれ、中央広場へ。ここに(宗教改革の先駆者として有名な)ヤン・フス先生がおられます。ちなみにここは、先生が火あぶりになった場所でもあります(笑)。今は、観光の中心地。いわゆる旧市街のエリアになりますので、迷いながらも、カレル橋(英語では「チャールズ・ブリッジ」)を目指しつつ、うまくいけば、夕日を見られるかしら。もしくは、旧市庁舎の塔がありますので、そこからの眺めも楽しみましょう。時間が合えば、こんなのも見られるかも?
(確か)時間を教えてくれるラッパを吹くおじさんです。ぷっぷくぷー。
プラハは、古い町並みが残る都市。映画「アマデウス」のロケ地でもあり、トムクルーズ主演の「ミッション・インポッシブル」(第1作目)の舞台でもあります。迷うのが楽しい街です。迷った先で、ご飯も食べちゃいましょう。もちろん、初めから決めておくのもいいですが、プラハは観光の街でもありますので、レストランはちょっと高めかも。その辺は割り切っておくのがいいかも。そして、飲むべきはビール。いわゆる透明度が高いビール(これをピルスナーpilsnerと言い、世界中で一般的にビールといえば、このタイプです)は、チェコ生まれです。
夜のカレル橋も素敵です(朝もいいです)。ここには、フランシスコ・ザビエルもいます。ちなみに、ここを流れる川はドナウではなく、モルダウ川(ヴルタヴァ川)ですので、ご注意。
先ほどの自由広場も出てきますよ!
中欧を巡る旅(7)---プラハ(その2)へと続きます。
中欧を巡る旅(5)---ウィーン(その2)
中欧を巡る旅の第5回目---ウィーン編、その2です。
この日は1日観光に使いましょう、ということで早起きできれば、シェーンブルン宮殿(Schloss Schönburn)に行ってみたいと思います。人気観光地の一つですので、早めに入館するのがいいかもしれません(8:30 a.m.より開園)。
市内に戻って、午後は個人的にはウィーンイチオシのkhmこと「美術史美術館」(と自然史美術館)に行きましょう。ご飯は、どこかで日本ではなかなか食べられないケバブ(もしくはギュロス。前者はトルコ、後者はギリシャ料理としてカテゴライズされていることが多いですが、基本は同じ料理です。そもそもちょっと前まではギリシャはオスマントルコの一部でしたので本質的な違いはありません)あたりで食事をしてから美術館に臨みたいと思います。
美術史美術館は、人によっては「世界三大美術館」に数える人もいるくらいです(あとの残りはパリのルーブル美術館とロンドンの大英博物館)。どちらも行ったことがありますが、ここが一番優雅かと思います。さらには、その辺に超名画がぽろっと展示してある、という印象です。ルーブルのように、すごいものをよりすごく見せている、という感じはないかな。さりげなく、そのまま置いてあるという展示です。
美術品を見るのは、実はものすごく疲れます。歩き疲れるというのもあると思いますが、多くの情報を集中して見るということをするので、脳みそそのものがものすごく疲れていると思います。
疲れたら、必要なのは、甘いもの、ということで、カフェブレイクはもちろん、館内にあるカフェ・ゲルストナーで決まりです。
こ、こんなところで、お茶していいんですか!という感じの優雅な空間です。オルセーにあるレストランも素敵ですが、ここも素晴らしい。是非経験して欲しいところです。ちなみに、私がここを訪れた時は、ここでパーティがあったらしくて、入店できず。代わりに、オーストリア生まれのレッドブルを飲みました(笑)。そんなものが売ってたの?と思いかもしれませんが、ここの売店に行きましょう。売ってます。ついでに、お土産はここで買うのがかっこいいのではないかと思います。
広場を挟んで自然史美術館があります。恐竜さんたちとかもいますので、是非こちらも。お土産屋さんもなかなかの充実ぶり。「生き物系はちょっと・・・」というのでしたら、他にもこの辺りは、そもそもミュージアムクオーターなので、レオポルト美術館、ルードヴィヒ財団近代美術館などがありますので、お時間ある限り。
別にウィーンに限った話ではありませんが、食事をどこで取るか、というのはなかなか難しい。ミシュランの三ツ星から適当に見繕って、ってことはいろんな意味でそうそう簡単にはできないことでしょうし(予算と予約状況)、かといって、せっかく来たのだから、その辺りで、っていうのも当たればいいけど、そうでないことも多いので、ここは旅行者らしく、Trip Advisorで選んでみる、とか、ローカルの口コミを重視するならYelp(オーストリアでも使えます)あたりで検索してみるものいいかもしれません。旅行者向きなら、無論前者。地元っぽくお店を探すなら、後者がいいかも。ただし、より地元民が行くようなところですと、ドイツ語でしか書いてなかったりします(でも、翻訳機能もありますよ!)
他の都市にもありますが、ウィーンにも「ウィーンカード」(ドイツ語ではWien-Karte)という、「市内の交通機関丸ごと無料、美術館とか入り放題、イベント無料や割引ありまくり」ってのがあります。他の都市はよくわかりませんが、ここのはかなりお得そうです。今回のプランだと48時間(実質2泊3日用)がオススメかなぁ。これがあれば、切符も買わなくても済むし、ディスカウントも様々、さらにはこれを買ったから、ちょっとでも元を取ろう!という気になってアクティブに動けるような気もします(笑)。なお、こちらのカード、ヨーロッパでの類似のカードの中では最も評価の高いものだそうです。
ちゃんと日本語での解説があるのは素晴らしい。
もう一泊して、明日はプラハに向かいます。
中欧を巡る旅(4)---ウィーン(その1)
さて、いよいよ、オーストリアの都、ウィーンです。
ブダペストからは、実は船でウィーンに、というドナウ川クルーズもありますが、時間がかかるのと、ちょっとお高い、さらには、毎日運行されているわけでもないので、あまりお勧めはできないかな。
さてさて、ウィーンですが、ここでもまずはあまり考えず、ホテルに向かいましょう。そのあとで、時間帯にもよりますが、お昼ご飯としては、まずはお約束のヴィーナー・シュニッツェルを試してみたいところです。もう、これは激ウマ、絶対に食べないとダメ・・・・かというとまあ、そこまでではないと思います(笑)
↑こんな感じです。
レモンを絞っていただきます。話のネタとして、一度は、っていうくらいでいいと思います。有名店としては、ここ。フィグルミュラーというのが人気です。私が食べた店の名前は忘れてしまいましたが、細い路地、外で食べました。
この時点で、何時なのか、結構問題です。お昼ご飯と言っても、2時、3時あたりになることもあります。短い時間であちこち回るのもいいかもしれませんが、あまり欲張らない方がいいかな、とも思います。そんな感じですので、王宮あたりでもいいし、市立公園あたりを散歩するのも、街を歩くのもいいかもしれません。
ちょっと休憩しましょう。
ウィーンといえば、(多分)カフェ。ザッハートルテの「ザッハー」もあるし、老舗カフェのデーメルなんかもあります。ウィーンの目抜き通りはケルントナー通り、グラーベン通り、コールマルクトあたりでしょうか。見た目判断で多分いいような気もします。お疲れの感じかもしれませんので、甘いものを摂取しつつ、天気が良ければ、通りでお茶するのもいいのではないでしょうか。
そのあとは、ちょっとウィーンの中心であるシュテファン寺院でも見学しましょうか。高いところが好きなら、塔に登ることもできるはずです。工事してなければ、ですが(笑)。カタコンベもあります。塔はさすがに時間制限もありますが、寺院の方は結構遅くまでやっていますので、ゆっくりどうぞ。
夕食は、プラフッタ(Plachutta)という、これまた名物料理を出すお店があります。
せっかくウィーン!ということで、クラシックを聴いてみるのもいいかもしれません。そういえば、シュテファン寺院の前で、(どんな人が演奏しているのかわかりませんが)クラシックコンサートのチケットを販売している人たちがいました。
そんなこんなで、ウィーン(その2)に参ります。
中欧を巡る旅(3)---ブダペスト
中欧を巡る旅(3)
日本から午前中の便でヨーロッパ入りすると、たいていの場合、その日の夕方に到着します。ということで、到着後は、何はともあれまずホテルに向かいます。
ホテルに荷物を置いたら、(ホテルは基本的には歩いて街中へ行けるような、便利なホテルをお勧めします)早速夕食を食べに行きましょう。ガイドブックに載っているようなお店でもよし、たまたま見つけたようなお店でもよし、あるいはホテルの人に聞くという手もあります。ともあれ、ハンガリーですと、「王のワインにして、ワインの王」であるトカイワインを試してみたいところです。甘口の貴腐ワインですが、濃厚なワインは、ルイ14世も嘘は言ってないな、と思えるはずです。他にも、グヤーシュやハレースレーなど煮込み系のスープも試してみたいところ。ともあれ、初日ですのであまり無理せず、さっさと寝るのが良いでしょう。
起きたら、1日ブダペストデーです。幾つかmust-visitはありますが、ブダ地区(ドナウ川を挟んで西側、山側がブダ地区です)の王宮の丘のエリアにあるマーチャーシュ教会(マタイ教会)は是非見たいところ。
ペスト地区では、聖イシュトヴァーン大聖堂、中央市場あたりも見ておきたいところですが、個人的なイチオシはヨーロッパ最大級のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)でしょうか。なお土曜日は休みです(安息日)、さらには冬期だと昼過ぎには閉まってしまうので、ご注意。
温泉もあります。男女別、水着、着用の有無などありますので、確認して。
さて、明日はウィーンに向かいます。早めにチケットを手配しておくのがいいなら、トラベルエージェンシーに行くか、ホテルで相談が良いかな。いきなり行っても、待てば購入できます。
中欧を巡る旅(2)
中欧を巡る旅、その2です。
とりあえず、こんな感じで旅程を立ててみましょう。条件としては;
という感じで。
関空からですと(成田からでも似たり寄ったりです)、オランダ経由(KLM)やドイツ経由(Lufthansa)、フィンランド経由(FinnAir)なんかがあります。今回は、フィンエアのヘルシンキ経由で行くことにしましょう。この便ですと、関空をおよそお昼の12時に、ヘルシンキのヴァンター空港を経由して、その日の夕方に到着することになります。
さて、どの都市から行くか、ですが、プラハかブダペストがいいと思います。ウィーンもいいのですが、プラハとブダペストの中間地点にウィーンはありますので、チェコのプラハか、ハンガリーのブダペストからヨーロッパ入りし、ウィーンを経由して、どちらかの都市から、例えば上記のようにフィンエアを使うなら、ヘルシンキ経由で帰国、ということになります。というわけで、今回はブダペストから入ります。
こんな風にしてみましょう;
2日目:ブダペスト満喫
3日目:電車でウィーンへ(3時間ほどでウィーンに着きます)
4日目:ウィーン満喫
6日目:プラハ満喫
8日目:日本到着
おお、見事に1週間になりました。それぞれの都市間は、鉄道で3、4時間ほどです。バスでも行けますが、鉄道の方がヨーロッパらしくていいと思います。ちなみに、ブダペストとウィーンの間にはスロバキアの首都であるブラティスラバがあります。もう一泊するのなら、ここで途中下車してブラティスラバで一泊もいいでしょう。ただしあまりブラティスラバは大きい都市ではないですし(人口は40万人ちょっとです。ちなみにこれは大阪の枚方市とほぼ一緒)、観光都市としては目玉がちょっと弱いのでスキップしてもいいでしょう。もし一泊してここからウィーンに行くのであれば、電車よりもドナウ川を上るのもいいと思います。これはなかなか面白いですよ。なお、この二つの街は世界で最も接近した首都同士だそうです。そんなこともあって、ウィーンから日帰りでブラティスラバへ行くというプランもありですね。
そんな感じで、次はブダペストのハイライトを見ていきたいと思います。
中欧を巡る旅(1)
「中欧」という言い方も、だいぶこなれてきた感があります。
こんなことをわざわざ言うのは、かつてはヨーロッパは「西」と「東」とに分かれており、これから挙げるチェコ(冷戦当時は「チェコスロバキア」でしたよ!)もハンガリーは「東」に、オーストリアは「西」に配属されていました。かのW. チャーチルの言うところの「鉄のカーテン」というやつがあったんですね。かつては。ちなみに、このカーテンはドナウ川を挟んでおり、おそらく簡単には下流へ、上流へと行けない場所でした。今はこんな感じ。
ま、昔話はいいとして、中欧諸国はほとんど直行便がないこともあって、メジャー度から言うと、やはり少しランクは下になっちゃいます。ビジネスとしても、かつてはハンガリーにスズキが率先して工場を作ったなんてこともありましたが、なかなかロンドン・パリ・オランダあたりの主要国の壁を崩せずにいます。しかし、ウィーンは言うまでもなく、ブダペストも、プラハも観光地としては一級です。街の魅力も、これまた一級品です。歴史も、文化も、愛も死もある、街です。
というわけで、今回は1週間の中欧の旅として、モデルツアーをやってみたいと思います。実際に、この旅程で旅をしたわけではありませんが、こんな感じで旅行できますよ、というのをシュミレートしてみたいと思います。
参考文献は、おなじみのこちら;
あ、これでもよかったな。
まっぷる ウィーン プラハ・ブダペスト (まっぷるマガジン)
- 作者: 昭文社旅行ガイドブック編集部
- 出版社/メーカー: 昭文社
- 発売日: 2016/08/09
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る
どちらも電子書籍として購入できます。元の冊子をそのまま電子化させただけなので、最低でもiPad miniクラスでないと、読むのは辛いかも。
ちょっと関係ないですけど;
プロじゃない添乗員って、いったい何者なんだろう・・・資格は持っているけど*1、持ってるだけってことかしら・・・
魔法使いと行くのはちょっと楽しそうです(笑)
*1:総合旅程管理主任者という資格が海外旅行添乗員をする場合には必要になります