関空雑記(2):礼拝室とハラール
ほとんど話題にもなっていなかったとも思いますけれど、関空には意外と昔から、礼拝所がありました。
写真は、2009年に撮影したもので、見ての通り(日本の空港ではきわめて珍しく)日本人を対象としていません。日本語での表記がなし、です。英語のみ。さすがにアラビア語ができるスタッフはいなかったのでしょう(いまでもいるとも思えませんが)。いかにもパワポで作ったという感じですね。
もちろん、どこにもムスリムを対象としているとは書いてありませんので、礼拝をここでしたい人がいれば、書いてある通り、宗教を問わず、24時間誰でもいつでも使うことができるわけです(ちなみに手足を洗える場所はなかったです)。東京の羽田や成田がどのようになっているのかといえば、成田ではサイレンスルームというものがあり、ここは、「静謐が保たれるように整えられております。祈り、祈祷、黙祷、瞑想、思索、物 思いなど、静謐な環境の下での精神活動のために利用いただけます」だそうです。
羽田では、あるという噂ですが検索をかけても見つかりません。行くことがあれば、探して見たいと思います。見つからないようなら、ちゃんと受付できいてみましょう。即答できるかな?
新千歳空港には、「礼拝室(英字:Prayer Room)」というものがあります。ちなみに、この表記は間違いですね。正しくは「英字」ではなく「英語」ですね。「英字」なら、拡大解釈してローマ字と考え、「Reihai-Shitsu」でなければならないはずです。
日本の他の空港の状況は推して知るべしでしょう。もっとも、関空の礼拝室も使っているところなど見たこともありませんけれど。
ただ、関空では、少しは「イスラムの人も来ると儲かる!」と判断したためか(宗教的配慮が最初に来たとは思えませんが)、ハラール認証済みのお店がついに出てきました。
しかし、さすが日本!というのは、この認証書のすぐ脇でビールをちゃんと売っているというのが、すごいというか、なんというか。ちなみに、おうどん屋さんです。
さて、これ以降、ハラールのお店は増えるのでしょうか。なお、別にハラールにこだわらなくても、日本伝統の精進料理、つまり野菜のみのものを提供すれば問題ない訳ですが、そういうお店はないように思われます。
あと、7年くらいで少しは、進歩するでしょうか。
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