バークレーに行ってきました(4)
バークレーは、独自のカフェ文化と言いますか、コーヒー文化があります。
カフェ文化というと、各地域でそれぞれ独自の作法や伝統があったりします。アラブでは、あの濃いアラビックコーヒーがありますし、パリなんかのカフェはいうまでもありません。
少し違うのかもしれませんが、日本も「お茶」の伝統があります。もっとも、こっちは「儀式」になってしまって、気軽に手を出すという文化ではなくなってしまいました。私見によれば、日本、もしくは東アジアのお茶文化も十分に「シアトル系コーヒーショップ」に太刀打ちできると思いますし、可能性はあるとおもいますが、それはしないのでしょうね。
もちろん、大胆にしているところもあります。
バークレーにも、いかにもリベラルなアメリカらしい、個性的なカフェがいくつもあります。私がここに住んでいるのであれば、あちらこちらをめぐって紹介するところですが、そうもいかないので、とりあえず2軒ほど。
最初に行ったのが、Caffe Mediterraneumでした。ここは、ウェブサイトにもあるように、カフェラテの発祥の店です。
上の写真が両方ともCaffe Mediterraneum(通称Med)です。上の写真は、二階から撮ったものです。二階といっても、中二階となっていて、店舗を見渡せます。ここも、当然のことながらWiFiが飛んでいて、コンセントも自由に使って(というよりも、勝手に使っても特に何も言われない。どこぞの国の連中に教えてやりたいですな)、PCでの作業をしたり、iPadなどで読書をしたり、とのんびりと過ごすことができます。もちろん、禁煙です。わたしは、21世紀のまともなカフェには「電源、WiFi、そして禁煙」の三つが最低の条件であると思っているのですが、ここはその三つの条件がちゃんとそろっています。これをクリアして、初めてコーヒーの味などを語ってほしいところです。近所の喫茶店には、なんとおぞましいことに「ここでは喫煙可」とわざわざシールを貼ってあるお店すらあります。
バークレーが、その大学の周辺に、世界でも有数の知的環境を生み出している背景には、このような場所の存在があるのでしょう。京都大学のすぐそばにも、進々堂 京大北門前があったりします(しかし、他にはあまり聞かない)。こういう、陰から知性を支えるお店が世界中でどれくらいあるのか、実は非常に重要なことであるとは思うのですが。もちろん、Cafe Medでは、撮影禁止などという馬鹿げたことは書いていません。
せっかくですので、もう一つ。
いわゆるシアトル系コーヒーショップというと、このPeet's Coffee & Teaが、実は草分け的存在だそうです。Cafe Medは、One and onlyですが、こちらはもう少し手広くやっていて、アメリカ合州国のみですが、支店が多くあり、店名に記されているように、「お茶」も出しています(Sencha 煎茶というのがありました)。
一応、参考文献、ということでこちらも紹介しておきましょう。
サードウェーブ! : サンフランシスコ周辺で体験した最新コーヒーカルチャー
- 作者: 茶太郎豆央
- 出版社/メーカー: 茶太郎豆央
- 発売日: 2013/05/11
- メディア: Kindle版
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名前は違いますが、ITジャーナリストの松村太郎さんたちが書いたコーヒーカルチャーの紹介本。といっても、Kindleでの出版です(彼も指摘しているのですが、Kindle本だと、Kindleを持っていないと読めない、という誤解があるようです。わたしは、Kindleそのものはまだもっていません、が、読んでいます。というのは、iPadにもiPhoneにも、むろんAndroidにもKindleの本を読むためのアプリがありますので、それを使えば読むことができます。それ故に、特にペーパーホワイトなんかは魅力的な製品だなと思いつつも、買う必要がないので、未だに買えずにいます)。
この本を参考に上記の二店に行った人はあまり多くないと思いますが、今、世界中で嫌という程繁殖しているスターバックスの、ある意味原点のようなムーブメントを発見することができます。おススメ。
<つづく>