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Travel Note

Travel record, note, tip.

「ボランティア」のガイドでありながら、お金をもらうにはどうしたら良いか?

旅行をしていると、あちこちで「ボランティア」のガイドさんがいたりします。特に、日本の場合ですと、これは「無償」です。つまりお金が基本的には一切かかっていません。

これは、タダですから、利用する側にとっても悪くないし、ガイドする方も下手なプレッシャーがかからなくて気楽にできます。

しかし、このシステムではガイドのレベルを下げることはあっても、あげることは絶対にありえません。 

 

ガイドを利用する方からしてみたら、所詮は「タダ」ですから、「安かろう悪かろう」という意識が働きます。「ないよりまし」というところですし、結局はきっちりとした対価は得られてないでしょう。そういう意味では「ただより高い物はない」とも言えます。ある程度お金を払えば、それなりにクオリティを求めます。

 

ガイドをする方からしても、特に日本の場合ですと、ほとんどの人は高齢者です。つまり、退職後に教育委員会などが主催する講習会を受けて「ボランティア」でガイドをするわけです。もちろん、適当にやっているということはないでしょうけれど、ガイドの内容が良くても悪くても、何も変わりません。5分でやってほしいところを10分かけようが、1分で終わろうが、何も変わりません。これでレベルを上げるというのは難しい話でしょう。

 

お金が関わらないと、サロン的と言っていいのか、もしくはカルチャーセンター的と言っていいのか、自己満足で終わりがちです(もちろん、このこと自体は何も悪くはありません)。しかし、その自己満足から一歩踏み出して、得た知識を他人に伝えるという役割も担っているわけですから、ガイドの自己満足で終わるのはお互いに不幸なわけです。

 

では、どうしたらいいか。ここで、遠く東欧の国のブルガリア(ヨーグルトで有名)の首都・ソフィアでのFree Sofia Tourの事例を見てみましょう。

Free Sofia Tour

www.freesofiatour.com

これは、ソフィアで行われている英語による無料のウォーキングツアーです。これに参加してみました。

 

ソフィアという町の大きさにもよるとは思いますが、2時間程の参加時間で主要な名所は全て見ることができましたし、英語による説明ですので、(少なくともブルガリア語で行われるよりは)わかりやすく、ガイドさんたちにとっても英語は「外語」ですので(といってもかなり上手です)、そういう意味でもわかりやすいと思いました。

 

英語でのガイドという性格もあると思いますが、ガイドは若い人が中心、ほぼ大学生か大学院生といってもいいでしょう。もっともそうでないと、英語でのガイドはできないと思います(もう少し前の時代でしたら、ロシア語だったのかもしれません)。

 

さて、彼らは無料でこのツアーガイドをやっています。が、奉仕でやっているわけではありません。ガイドたちはちゃんのそれなりの対価を得ています。これが日本ではなかなか普及していないと思われる「寄付」です。英語ですとdonationです。つまり、ガイドをやった後で、小さな袋が回ってきて、「私どものガイドを楽しんでいただけましたら、任意の額で結構ですので、チップをいただけると幸いです」という感じで、それぞれのガイドは報酬を得ることができます。私が参加した時は、20名以上いましたので、一人500円払ったとしても10000円です。中にはもっと払った人もいますでしょうから、ひょっとすると20000円ほどになっているかもしれません。2時間で1万円以上ですから、悪くありません。もっとも、毎日ガイドの仕事があるわけでもないでしょうし、人数も多い日もあるかもしれませんが、少ない時もあるはずです。出入り自由のツアーですから、途中でどこかに行ってしまうこともあるでしょう(実際に、行方不明になった人も、用事で離脱した人もいました)。ですが、基本的には、ガイドそのものが面白くなければ、実入りはパッとしないでしょうし、逆に、非常に面白ければチップも弾みます。必ず弾みます。ちなみに、私も千円くらい払った(donateした)気がします。

 

Saint Sofia Church, Sofia

 

このようなシステムを日本でも取り込んで欲しいと思っています。このやり方が普及すれば、「ボランティア」ガイドの質も量も大きく変化するはずです。もちろん、いくつかの壁はあるでしょう。そもそも、日本の人はこの寄付行為(donation)に慣れていません。また、チップの文化もありません。そういう意味では、これは日本文化への挑戦でもあるかもしれません。

しかし、このように「対価を支払う」ということを定着させることによって、ある意味はっきりと評価が出てしまいます。そうすれば、きっちりやる以上のことをすると、しっかりとその対価は出てくるはずです。これが、ガイドのレベルを上げないはずがありません。

こういうことにお金が絡むことを嫌う人もいますが、カルチャーセンターの延長線上でやられるよりは、お互いにとって満足のできる物になるはずです。

 

ちなみに、先ほどのツアーの後では、有志の人たちだけで、カフェに行きました(私も行きました)。こういう楽しみもありますね。

 

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